取引条件の説明・書面の交付・広告規制の覚え方|旅行業法の「お客様との契約」分野
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取引条件の説明、書面の交付、広告は、お客様と契約するまでの流れに沿ったルールです。一つひとつは平易ですが、「口頭でよい場合」「書面が不要な場合」といった例外が多く、似た規定が並ぶため、混同しやすい分野です。ここでは、時間の流れで整理します。
この記事の要点
- 取引条件の説明は契約を締結しようとするときに行い、書面を交付して説明するのが原則です。契約を結んだら、遅滞なく書面を交付します。
- 航空券など「権利を表示した書面」を交付するときは、取引条件の説明書面の交付は不要で、口頭の説明で足ります。ただし、説明そのものは必要です。
- 広告の表示事項は募集型企画旅行の募集広告のみが対象で、誇大広告の禁止は、旅行業務についてのすべての広告に適用されます。
全体像:「契約の前・契約のとき・広告」の3つの場面
| 場面 | ルール | ポイント |
|---|---|---|
| 契約を結ぶ前 | 取引条件の説明 | 契約を締結しようとするときに、その契約の前に行う。書面を交付して説明するのが原則 |
| 契約を結んだとき | 書面の交付 | 契約を締結したときは、遅滞なく書面を交付する |
| お客様を募集するとき | 広告の規制 | 企画旅行の募集広告には表示事項がある。誇大広告の禁止は、すべての広告に適用される |
取引条件の説明:時期・方法・例外
- 時期:旅行業務に関する契約を締結しようとするとき(契約の前)
- 対象:企画旅行契約、手配旅行契約、その他の旅行業務に関する契約。旅行相談業務に係る契約も対象
- 方法:説明事項を記載した書面を旅行者に交付して説明するのが原則
例外:権利を表示した書面を交付するとき
航空券・乗車船券・宿泊券など、旅行に関するサービスの提供を受ける権利を表示した書面を、対価と引き換えに交付する場合は、取引条件の説明書面の交付が不要になり、口頭による説明で足ります。
- 旅行相談業務に係る契約では、説明事項は「対価及びその収受の方法」と「提供を受けられるサービスの内容」の2つ
- 旅行業務取扱管理者の氏名など、書面には記載するが、口頭による説明では省略できる事項がある
書面の交付:契約書面と、権利を表示した書面
契約を締結したときは、遅滞なく、書面を旅行者に交付します。この書面には、2種類あります。
| 種類 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 契約書面 | 契約の内容を記載した書面。契約締結の年月日などを記載する | 原則として交付する |
| 権利を表示した書面 | 航空券・宿泊券など、サービスの提供を受ける権利を表示した書面 | いずれか一方を交付すればよい。権利書面を交付したときは、契約書面の交付は不要 |
- 契約書面と権利を表示した書面の両方を、必ず交付しなければならないわけではない
- 旅行相談業務に係る契約を締結したときは、契約書面の交付は不要。相談に応じることで債務の履行が終わり、紛争の余地が少ないと考えられるため
時間の流れで確認する
- 契約しようとするとき:取引条件の説明(書面を交付して。権利書面を交付するなら口頭でもよい)
- 契約を結んだとき:遅滞なく、契約書面を交付(権利書面を交付したなら不要。旅行相談も不要)
- 旅行の実施:企画旅行なら旅程管理(別項目)
広告の規制:表示事項と誇大広告は、別のルール
広告に関する規定は、2つに分かれます。この2つを分けて覚えることが、最大のポイントです。
| 広告の表示事項・表示方法 | 誇大広告の禁止 | |
|---|---|---|
| 対象 | 募集型企画旅行の募集広告のみ | 旅行業務についてのすべての広告(手配旅行の広告も含む。媒体は問わない) |
| 内容 | 8つの事項を表示する | 著しく事実に相違する表示、実際より著しく優良・有利であると誤認させる表示を禁止 |
広告の表示事項(8項目)
- 企画者の氏名又は名称・住所・登録番号など
- 旅行の目的地・日程
- 旅行者が提供を受けるサービスの内容
- 旅行代金(対価)
- 旅程管理業務を行う者(添乗員など)の同行の有無
- 最少催行人員
- 輸送の安全に関する情報(専ら企画旅行のために提供される運送サービス、貸切バスなどが含まれる場合)
- 取引条件の説明を行う旨(取引条件の説明事項をすべて表示して広告する場合は不要)
旅行業務取扱管理者の氏名や、損害の補償に関する事項は、広告の表示事項には含まれません。取引条件の説明書面に記載する事項との取り違えに注意してください。
誇大広告で、誇大に表示してはならない事項(8事項)
- 旅行に関するサービスの品質その他の内容
- 旅行地における旅行者の安全の確保
- 旅行地における衛生
- 旅行地の景観・環境
- 旅行代金などの対価
- 旅行中の旅行者の負担
- 旅行者に対する損害の補償
- 旅行業者等の業務の範囲、資力又は信用
従業員の学歴のように、この8事項に含まれないものは、選択肢で「誇大広告の対象」として並べられても、誤りです。
この分野の勉強のしかた
- 「説明」と「書面」を分けて、表にする。 説明は契約前、書面は契約後です。例外(権利書面、旅行相談)を、それぞれ書き込みます。
- 広告は「表示事項」と「誇大広告」を分ける。 対象の広さが違う、という一点を、まず覚えます。
- 例外を問う選択肢は、主語と対象を確認する。 「権利書面を交付する場合」「旅行相談」「募集型のみ」といった限定が、問題文のどこにあるかを見ます。
取引条件の説明・書面の交付・広告・誇大広告の4項目は、例外を問う問題を何度も練習できます。
この記事の項目で、問題を解く
よくある質問
- Q.取引条件の説明は、いつ行いますか。
- 旅行業務に関する契約を締結しようとするときに、契約の前に行います。企画旅行契約、手配旅行契約、旅行相談業務に係る契約なども対象です。
- Q.航空券を渡す場合も、取引条件の書面を交付する必要がありますか。
- 航空券などの権利を表示した書面を対価と引き換えに交付する場合は、取引条件の説明書面の交付は不要で、口頭の説明で足ります。説明自体が不要になるわけではありません。
- Q.誇大広告の禁止は、どの広告に適用されますか。
- 旅行業務についてのすべての広告に適用され、手配旅行の広告も含まれます。広告の表示事項の定めが、募集型企画旅行の募集広告のみを対象とする点と区別して覚えます。
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